金属探知機はどこまで反応しますか?
検出できる金属の種類
金属探知機は、金属を探知するための機械です。
金属探知機は、電磁誘導方式・磁気誘導方式・x線方式など複数種類あり、それぞれ仕組みが異なります。
- 電磁誘導方式の金属探知機では、2本の受信コイルの電圧バランスの違いを確認することで磁性・非磁性どちらの金属も探知できます。
- 磁気誘導方式の金属探知機は、永久磁石から発される静磁界を利用します。
- 磁化された金属の磁気をもとに検出するため、そもそも非磁性金属には反応しません。
- 具体的な金属の種類をあげると、鉄やニッケルがあてはまります。

電磁誘導方式
コイルに電気を流し、電界の歪みによって金属を検知する方式です。
1本の発信コイル・2本の受信コイルの間を被検査品が通過したときの電圧バランスの変化によって、金属の有無や磁性・非磁性の違いを判別します。
- たとえば磁性金属が発信コイル・受信コイルの間を通過したとき、発信コイルから運ばれる電磁束の数に差が生じます。
- 被検査品に金属が含まれていれば、2本ある受信コイルのうち一方が電磁束を多く引き付けるためです。
- 反対に、被検査品に金属が含まれていない場合、2本の受信コイルはそれぞれ同程度の電磁束を引き付けます。
- 片方に電磁束が多く引き付けられ、電圧のバランスが偏っていれば、被検査品に金属が含まれていることが分かります。
ステンレスなど非磁性の金属が含まれているときは、片方の受信コイルに運ばれる電磁束は弱くなります。
発信コイルから生じた磁束が非磁性金属の表面で渦電流を作り、一部が送信コイル側へ戻るためです。

磁気誘導方式
磁気誘導方式の金属探知機は、永久磁石から発される静磁界を利用します。
永久磁石の磁界の中に金属片が混入した場合、微小な起電力が生じる仕組みを利用して金属の有無を検知します。
- 反応しない金属
- 磁化された金属の磁気をもとに検出するため、そもそも非磁性金属には反応しません。
- 検知可能なもの
- 針や銛など微細なものからナットや刃物など大きなものまで検知可能です。
- 具体的な金属の種類
- 鉄やニッケルがあてはまります。

x線方式
被検査品にx線を照射して、異物検出する方法金属のみならず多くの混入物を一度に検出できるメリットがあり、個数検査や形状検査、嚙み込み検査なども同時に行えます。
- 発生装置から被検査品にx線を照射して、センサーで検知した内容を透過画像として生成後、自動解析します。
- x線方式の特徴は、電磁誘導方式や磁気誘導方式では困難な素材も内部を透過して検査できることです。
- 包材にアルミホイルを使用した製品なども、外装に阻害されずに内容物の金属の有無を検査できます。
- ただし、金属片が薄すぎるとx線を透過してしまい、検出できないケースもあるため注意が必要です。

反応しにくい条件
一般的に使用されている電磁誘導方式の金属探知機の場合、一部の被検査品は反応しにくい傾向があるものの、まったく検知できないという金属はありません。
ただし、たとえば塩分量や水分量に検出しやすさが左右されたり、アルミ包装された製品の内部は検査しにくかったりする点には注意しましょう。
- 金属の種類や形状によって検知レベルが変わるため、機種ごとに感度などの設定が細かく調整されることが一般的です。
- 金属探知機から検知対象までの距離が遠い場合や、探知する対象物のサイズが極端に小さい場合のほか、周囲に干渉するほかの金属などが存在している場合などは、思ったような探知ができない可能性があります。
- さらに、検知する金属の種類によって反応のしやすさに違いがあるため、検知可能距離などは変化します。
検出感度に影響する要因
- 金属探知機の精度は、被検査品の温度によっても左右されます。
- 被検査品の温度が高いほど影響が出やすく、金属探知の感度が低下する傾向です。
- 被検査品に含まれる水分量も、検査感度に影響する要因の1つです。
- 水分量が多いと検査感度が低くなるため、あらかじめ金属探知機の設定を変更しておきましょう。
- 金属探知機に流すときの、被検査品の向きも検査精度に影響します。
- 金属探知機の感度がもっとも高くなる流れ方は、斜めの向きです。
- 反対に、もっとも感度が低くなる流れ方は横向きです。
- もっとも検出感度が低くなる位置は、検出部の中央です。
空港のゲートで反応する要素
空港の金属探知機は、金属に反応する電磁波を使って検査をしています。
ただし、その感度には限界があり、どんな金属でも必ず反応するわけではありません。
- 金属の大きさ
- 金属が大きければ大きいほど、探知機が反応しやすくなります。
- たとえば、ベルトのバックルや大きなアクセサリーなどは引っかかりやすいです。
- 金属の種類
- 鉄やニッケルのような磁性を持つ金属は、探知機に反応しやすい傾向があります。
- 一方、チタンのような磁性を持たない金属は、反応しにくいです。
身体に付いている金属
金属探知機は身体に付いている全体の金属量に反応します。
ベルトでもバックルの金属が大きければ反応しますし、小さなベルトのバックルでも他に何か鍵などの金属を持っていて探知機を通過すれば磁場が変化しますので金属反応が出ます。
- この本体が金属物である場合、金属探知機に反応します。
- また、普通のタバコでも包み紙がアルミホイルなどである場合、それに反応します。
- 特に、入場者の方に対し、ゲート型金属探知機を通過する前に、これらの金属物を財布やスマートホンなどとともにひとまとめにしていただくと効果的です。